たこ焼きぱたこの名前の魔法 第3話(全5話)
こんにちは。
ぱたこ母です。
「たこ焼きぱたこの名前の魔法」第3話ではこむぎがダラダラ生活をスタートさせます!
今回も最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
第2話がまだの方はこちらからどうぞ
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(第3話)
でも、ここまで考えてコムはあることに気づきました。
仕事がなければ早起きする必要がなくなるということに。
つまり、いつまでもふかふかのベッドの中で眠っていられるのです。
これはコムがずっと願っていたことでした。コムギという名前ではなかったらどんなに良いことかといつも思っていました。
だから、これはコムにとってとてもラッキーなことなのです。このチャンスに『コムギ』という名前を捨て、明日から『コム』としてのんびり過ごそうと考え直しました。
そうすれば、パタを一人残して出かけなければならないという心配事もなくなります。
そのために、美子ちゃんがうっかり「コムギ」と呼んでしまわないように、「コ」と聞こえたらすぐに反応するようにしました。すぐにふり向き、すぐに美子ちゃんの元へ走って行く、というように。
美子ちゃんが「コム」と呼ぶので、パパもママもつられて「コム」と呼ぶようになりました。
けれど、たとえパパとママが「コムギ」と呼んでしまっても無視すればよいのです。それは私の名前じゃないって顔をして。
次の日の朝、コムはパタといっしょに心ゆくまでベッドの中にいました。
いつもよりゆっくり起きた美子ちゃんが「おはよう」と言ってコムの顔をのぞきこんでも、ほんの少し目を開けてのあいさつで済ませました。
パタはまだ子犬なので、美子ちゃんのあいさつに飛び起きて、しっぽをパタパタさせながら後について行きました。
コムが起きないので、美子ちゃんは散歩よりも先に朝ご飯を済ませ、今度は大きな声で、
「散歩いくよー!」
と叫びました。
そこで初めてコムはのっそりと起き上がりました。いつもより二時間近く遅い起床です。
田んぼ道を通ってもカラスたちはいませんでした。
脇道のシロツメクサの匂いをコムがかいでも、飛び回っているミツバチたちは知らん顔です。
公園のスズメたちはコムのことなんて気にもせず、木の枝に止まってのんびりとおしゃべりしています。
昨日までとは全く違う新しい一日を、コムはすがすがしい気分でスタートさせました。
自分の事だけを考えて、自分の好きなようにお散歩ができるって、なんてステキな事でしょう。もう仕事の事なんて考えなくても良いのです。
家に帰ってご飯を食べた後も、パン屋には行かずにベッドの上でのんびり眠りました。
なにせパン屋に行こうにも、場所がどこだったのか、もう全く思い出せませんでしたから。
その後も、パタと遊んだり、日向ぼっこをしたりと、のどかな一日を過ごしました。
そんなまったりとした生活を送るようになって一カ月ほど建ったころ、パタの様子がおかしくなりました。
散歩中にやたらと周りを気にするし、朝ご飯の後に家の中に入って来なくなったのです。
第4話に続く
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お天気の良い日の日向ぼっこは最高に気持ち良さそうです。
熟睡し過ぎて、時々熱中症になりかけてます💦慌てて起き、日陰に逃げ込んでハアハア言ってます(笑)。
真夏でも日向ぼっこをする時があるので要注意です!
今日もお付き合い、ありがとうございました。
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